正しく考えるためには、
その前提として正しい知識が必要です。
ところが、多くの人が間違った知識の上に立って考えています。
間違った知識で考えると、
おかしな方向に物事が進んでいってしまいます。
そこで、紹介するのはこの本。
この本では、正しく考える上で必要となる、
正しい知識が書かれています。
本書を読めば、
誤った知識に惑わされずに、
正しい判断が出来るようになると思います。
それでは解説していきます。
貧富の格差が拡大する
もともと仕事は「専門性の高いもの」と「誰でもできるもの」に分かれていました。
それでも、ロボットなどによる自動化が進むまでは、
誰でもできる仕事にもそれなりの給料が支払われました。
(中略)
だだ、それは「労働力として必要だった」からであり、
機械のように、人に代わって労働をしてくれる存在があれば話は別です。
(中略)
「誰でもできる仕事」をしている人は、
社会に変化が起こったとき、
一気に窮地に追いやられてしまいます。
「誰でもできる仕事」をしている人は、
今後、仕事を失う可能性が高いということです。
しかし、ほとんどの人が、
「誰でもできる仕事」を「専門性の高い仕事」と勘違いしていると筆者は述べています。
その思い込みに早く気づかなければ、
最悪な事態に陥ってしまう可能性があるのです。
さらに、「誰でもできる仕事」が機械に取って代わられると、
「専門性の高い仕事」に就く少数の人たちの年収は、
どんどん上がっていきます。
なぜなら、「誰でもできる仕事」に支払っていた人件費がカットできるからです。
このような状況になれば、
ますます格差社会は加速してしまうでしょう。
お金も仕事も奪われる若者
高齢者が増えることで、
年金制度はかなり厳しい状況にあります。
2050年には、高齢者1人を若者1人が支えなくてはならないというような試算があります。
若者からすれば、
「自分たちがもらえるかどうかわからないのに、
どうして年金を支払わなくてはいけないんだ」という気持ちになるでしょう。
現在70代以上の人は、
自分が払い込んだ額面の6倍以上もらえるのに、
30代以下は6割ほどしか受け取れないそうですから。
さらに、日本の金融資産の6割は60代以上が保有し、
39歳以下はわずか6%しか持っていないというようなデータもあります。
お金を持っている高齢者に、
貧乏な若者が年金を通してお金を渡し続けているのです。
能力よりも「どこで始めたか」で報酬が決まる
フランスでは「ペタンク」というスポーツが人気です。
ですが、日本には浸透していません。
そのため、日本人がペタンクの技量をいくら上げたとしても、
ペタンク1本で生きていくことはできません。
もし、ペタンク界にイチロー選手のような才能と能力を持った選手が現れても、
競技自体の知名度が高くなく、
マネタライズ(収益化)もできていないので、
成功は難しいでしょう。
このような例からわかるのは、
私たちが手にすることのできる報酬は、
能力よりも「どこで始めたか」で決まるということです。
一生懸命努力をしているのに、
あまり成果が出ないという人は、
活躍の場所を間違えている可能性があるのです。
そのような場合は、
「どこで頑張るか」を考えてみることが大切です。
まとめ
・貧富の格差が拡大する
・お金も仕事も奪われる若者
・能力よりも「どこで始めたか」で報酬が決まる
これから先は、
貧富の格差がますます加速していきそうですね。
機械化が加速している世の中ですから、
遠い未来のことと考えずに、
今のうちから対策をしておく必要があります。
そのためには、
機械が取って代わることのできない職業に就くことが必要だと思います。
機械に仕事を奪われるのではなく、
機械を利用した仕事に就きたいものですね。
次回に続きます。
コメント