影響力の武器 人を動かす七つの原理 [ロバート・B・チャルディーニ著・社会行動研究会訳] 2

心理学・脳科学

前回に引き続き紹介するのはこの本。

それでは解説していきます。

外見のいい人は優秀に見られる

外見の良い人は、

いろいろな面で有利になることは一般的にも知られています。

これまでの研究でも、私たちは、

外見のよい人を見ると、

才能・親切心・誠実さ・知性といった、

好ましい特徴を持っていると考える傾向があるとわかっています。

ところが、最近の研究によると、

私たちはその影響力を過小評価していたようなのです。

模擬面接場面を用いて行われた研究では、

仕事に必要な資格よりも応募者の身だしなみのよさの方が、

決定に大きな影響を及ぼしていましたが、

面接官自身は、

外見はほとんど決定に影響しなかったと考えていました。

この研究から、

外見のよい人は、

面接で有利になりやすいということがわかります。

仕事に必要な資格よりも、

外見の方が重視されてしまうのです。

さらに、驚くべきことに、

面接官は外見で採用したつもりはなくても、

無意識のうちに影響を与えられていたのです。

このように外見の及ぼす影響力が見えてくると、

男のペテン師がハンサムで、

女の詐欺師が美人なのかの説明も付きます。

身だしなみを整えるだけでも、

相手から評価を受けやすくなります。

身だしなみには気をつけましょう。

相手との共通点を強調すると交渉が有利になる

私たちは自分に似ている人を好みます。

この現象を利用して、

頼み事をする時に、

自分の要求を通しやすくする方法があります。

それは、相手と共通する趣味や経歴などを、

強調することです。

たとえば、車のセールスマンは客の下取り車を調べているあいだに、

類似点の手掛かりを探すように訓練されています。

もしトランクの中にキャンプ道具が入っていれば、

セールスマンは後で、

自分も郊外に出かけるのが大好きで、

時間が許す限りそうしていると話すでしょう。

このように相手との共通点を強調することによって、

自分の要求が通りやすくなります。

交渉を有利に進めたいときは、

相手との共通点を強調してみましょう。

人はお世辞に弱い

私たちは自分を称賛してくれる人を好む傾向があります。

ノースカロライナで行われた実験によると、

純然たる称賛は、それが正確でなくても効果を持ちました。

肯定的なコメントは、

それが真実であろうとなかろうと、

そのお世辞を言う人に対して、

等しく好意を生じさせたのです。

私たちはお世辞に対して非常に弱く、

その結果、意図的にお世辞を言う人の犠牲になってしまうのです。

人からの好意を得ようとして、

お世辞を言ってくる人は注意した方がよいかもしれません。

まとめ

・外見のいい人は優秀に見られる

・相手との共通点を強調すると交渉が有利になる

・人はお世辞に弱い

交渉を有利に進めるためには、

上の3つのことを意識してみるとよいです。

相手との共通点や、相手へのお世辞は、

でっちあげることができてしまうので、

意外と簡単に使えてしまいそうですね。

今回紹介した他にも、

・友達になるのは、影響を及ぼすため

・権威のもつ影響力の強さ

・少ないものがベスト 失うことはワースト

というような興味深い内容がありました。

気になった方はぜひ読んでみてください。

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